映画『トイレのピエタ』

スタッフ

松永大司 DAISHI MATSUNAGA MESSAGE

松永大司

74年、東京都出身。大学卒業後、矢口史靖監督「ウォーターボーイズ」、橋口亮輔監督「ハッシュ!」(以上01年)、サトウトシキ監督「手錠」(02年)などに俳優として出演。その後、矢口史靖監督「ハッピーフライト」、蜷川幸雄監督「蛇にピアス」(以上08年)のメイキング監督、橋口亮輔監督「サンライズ・サンセット」(12年)の助監督、テレビ東京系「レスキューファイアー」(09〜10年)の監督を務める。性同一性障害の現代アーティスト・ピュ~ぴるを8年間追い続けたドキュメンタリー映画「ピュ~ぴる」(10年)を監督し、発表。同作がロッテルダム国際映画祭2011、全州国際映画祭2010、パリ国際映画祭2010など世界各国の映画祭に正式招待され、絶賛される。他のドキュメンタリー監督作品に、格闘技界初となるドキュメント映画として日本総合格闘技PANCRASEの試合や選手たちを捉えた「MMAドキュメンタリーHYBRID」(13年)、黒人教会の宗教音楽であるゴスペルの本質を探り、日本まで影響を及ぼすまでになる背景を追いかけた「GOSPEL」(14年)がある。松永は手塚治虫の病床日記の存在を知った約10年前から本作の企画を始め、劇映画監督のデビュー作にしようと決意していた。その思いが見事果たされる形となり、劇映画監督の第一作目となった。

手塚治虫 OSAMU TEZUKA

28年、大阪府出身。少年時代より漫画やアニメーションに親しみ、機知と想像力を育む。46年、少国民新聞大阪版に掲載された4コマ作品「マアチャンの日記帳」でデビュー。10年、漫画少年(学童社)にて出世作となる「ジャングル大帝」の連載を開始。以降「火の鳥」「リボンの騎士」といった歴史的ヒット作を連発し、人気マンガ家としての地位を確立した。63年、自身の設立したアニメスタジオ「虫プロダクション」にて日本初のTVアニメとなる「鉄腕アトム」を制作。現代のマンガ表現における基礎を打ち立てた人物として、その偉大な功績から“マンガの神様”と呼ばれ支持されている。彼の影響を受けた漫画家、表現者はあまりに多い。作品はアメリカ、ヨーロッパ、アジアの各国にも輸出され、世界の子供達の夢を育んだ。代表作に「メトロポリス」「マグマ大使」「どろろ」「海のトリトン」「時計仕掛けのりんご」「ふしぎなメルモ」「奇子」「ブッダ」「ブラック・ジャック」「三つ目がとおる」「アドルフに告ぐ」などがある。89年2月9日胃癌のため死去、享年60歳。本作の原拠となる「トイレのピエタ」というアイディアは手塚が死の淵まで綴っていた日記の最終ページに書かれていたものである。

小川真司 SHINJI OGAWA MESSAGE

63年、三重県出身。87年アスミック・エース入社。洋画配給宣伝などを経て、99年「リング0~バースディ」でプロデューサー・デビュー。プロデュース作品として、曽利文彦監督「ピンポン」(02年・日本アカデミー賞最優秀作品賞他受賞)、犬童一心監督「ジョゼと虎と魚たち」(03年・藤本賞特別賞受賞)、松尾スズキ監督「恋の門」、大谷健太郎「約三十の嘘」(以上04年)、宮藤官九郎監督「真夜中の弥次さん喜多さん」、犬童一心監督「メゾン・ド・ヒミコ」(以上05年)、高田雅博監督「ハチミツとクローバー」(06年)、平山秀幸監督「しゃべれどもしゃべれども」、山下敦弘監督「天然コケッコー」(以上07年)、犬童一心監督「グーグーだって猫である」(08年)、トラン・アン・ユン監督「ノルウェイの森」(10年)など数々のヒット作・話題作を世に生み出す。12年アスミック・エースを退社し、株式会社ブリッジヘッドを設立。三木孝浩監督「陽だまりの彼女」、古澤健監督「ルームメイト」(以上13年)、NHK土曜ドラマ「ロング・グッドバイ」、山下敦弘監督「味園ユニバース」(以上15年)をプロデュース。

甘木モリオ MORIO AMAGI MESSAGE

62年、福岡県出身。株式会社シネバザール代表取締役、KOINOBORI PICTURES主宰。映画、CM、ビデオクリップ、テレビドラマ等、国内外の映像制作に携わり、多数の話題作を生み出す。主なプロデュース映画に金子修介監督・樋口真嗣特技監督の「平成ガメラシリーズ」(95~99年)、庵野秀明監督「ラブ&ポップ」(98年)、スタジオジブリ初の実写映画「式日」(2000年)、庵野秀明監督「キューティーハニー」、松尾スズキ監督「恋の門」(以上04年)、樋口真嗣監督「ローレライ」、行定勲監督「春の雪」(以上05年)、中江功監督「シュガー&スパイス 風味絶佳」(06年)、行定勲監督「クローズド・ノート」(07年)、樋口真嗣監督「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」、大野伸介監督「シャカリキ!」、中島哲也監督「パコと魔法の絵本」(以上08年)、堤幸彦監督「20世紀少年第一章〜第三章」(08〜10年)、平山秀幸監督「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」、平野勝之監督「監督失格」、中江功監督「ロック わんこの島」(以上11年)、蜷川実花監督「へルタースケルター」、亀井亨監督「私の奴隷になりなさい」(以上12年)、入江悠監督「ジョーカー・ゲーム」(15年)などがある。

茂野雅道 MASAMICHI SHIGENO

61年、新潟県出身。日本大学芸術学部映画学科卒業後、CMプロダクション、音楽プロダクション、レコード会社を経て独立。音楽出版・制作会社『アンド・ミュージック』を設立。89年に松岡錠司監督「バタアシ金魚」で初めて映画音楽を手掛ける。以後、映画、テレビ、CM等を中心に活動し、『映像のための音楽』を追求している。代表作として、河瀨直美監督「萌の朱雀」(97年/カンヌ国際映画祭カメラドール受賞)、「殯の森」(07年/カンヌ国際映画祭グランプリ受賞)。また、松永大司監督「ピュ~ぴる」(10年)、「かぞく」(12年)、「MMAドキュメンタリーHYBRID」(13年)で音楽を担当。その他の映画音楽担当作品に、萩生田宏治監督「楽園」(00年)、松岡錠司監督「アカシアの道」、古厩智之監督「まぶだち」(以上01年)、平林勇監督「HELMUT」(03年)、Mohd Naguib Razak監督「Glass Enclosure:Tokyo Invisible」(04年)、蜷川幸雄監督「蛇にピアス」(08年)、TSANG TSUI SHAN監督「BIG BLUE LAKE」(11年)、「Flowing Stories」(14年)などがある。近年は舞台芸術の音楽にも挑戦し、田尾下哲演出「ガラスの動物園」(13年)、平山素子振付・演出コンテンポラリーダンス「POISON シェイクスピアを喰らう」(15年)を手掛けた。

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